どんなに順風満帆に見える会社やどんなに立派な経営者でも、永続的に成長を目指すことができる企業はごく一部であり、時代の流れや個人の趣味嗜好の変化に伴い、企業も変化することを求められ、変化できない場合には、衰退の一途を辿ることも少なくありません。
「唯一生き残ることができるのは、変化できる者である」
これは、有名なダーウィンの進化論の言葉ですが、実践することは中々難しいです。
100年200年と成長し、継続していく企業は本当にその努力や切磋琢磨には頭が下がります。
最近では、
経営者がある程度まとまったお金が欲しいというハッピーリタイアメントなどのニーズだけではなく、
の課題から、経営者としての引退、それに伴う、会社の売却が増えています。
今回は、経営者としての引退をどう考えるか?について、多くの上場企業や非上場企業の経営者の方々との今までのコミュニケーションからの経験を踏まえ、感じたことをお話しできればと思います。
日本では、終身雇用制ということが長い間の慣習であったことから、経営者は最後まで会社を守り、売却しないということが多かったですが、
アメリカなどでビジネスをされてきた方を中心に、40歳や50歳で会社を売却してリセットすることも増えてきたように感じます。以前は定年前の60歳を一区切りとされる経営者の方が多く感じましたが、少し年齢が下がってきているように感じます。
また、最初から、会社を売却する目的で、ビジネスを企画・展開し、ある一定規模になり、自分の力での企業価値が最大化されたところで、ファンドや事業会社への売却を行う方も増えてきています。業種としては、外食やITが多いように感じます。このような方は、ハッピーリタイアメントというより、連続起業家と呼んだ方がいいかもしれません。
この場合には、いかに高い企業価値で売却できるかいうことがポイントになってきています。
どんなごつい経営者でも寄る年波には勝てず、加齢に伴い、体力だけでなく、気力も衰えてくることも少なくありません。
ただ、長い間勤めてくれた従業員の継続雇用も守ることが最重要ポイントとなることが多く、企業価値の評価よりも、優先されることが多く感じます。
体力の衰えと共に、気力の低下が起こることもありますが、
長い間同じことをやり続けることの満足度や楽しみとは反比例して、新たな発見や惰性と感じて、事業への情熱やモチベーションの低下が起こることがあります。
そこの山を乗り越えると、また、楽しみが出てくることもありますが、年齢や置かれている企業や個人的な家庭などの環境により、感じ方が変わる経営者の方も見受けられます。
社内での後継者育成がうまくいかず、また、子どもの不在、子どもの能力や人間性の問題から、事業承継が出来ないケースが見受けられます。この場合、企業規模がある程度ある場合には、会社売却が可能となりますが、それほど大きくない場合には、会社の清算や廃業ということになることが見受けられます。
経営者の方から、
などと相談?よもやま話?を受けることが多くあります。
もはや、監査も税務も会計など関係ない分野かもしれませんが、
どんな立派な経営者でも、事業も悩まれていますが、プライベートの悩みも多々あるようです。持つ者の悩みなのでしょうか。
早い人なら40代、一番多いのが50代前半から中盤ですが、体力や気力のあるうちに、リセット・再出発したいと思うことは、サラリーマンの方も含め、みんな同じなのかもしれません。
経営者の方々は、事業の成長だけでなく、雇用している従業員の方々の生活などにも苦心され、公私共に身をすり減らしていることも見受けられます。せっかく育ててきた事業を簡単に手放したり、売り飛ばすということを考えている経営者の方はほとんどいないと感じています。また、相談できる信頼できる相手も見つからず、たとえようのない不安に苛まされている経営者の方も多いように感じます。
多くの経営者が同じようなタイミングで同じような悩みを抱えていらっしゃいます。
当事務所では、監査・税務・監査・IPOコンサルティング・ベンチャー投資が主な業務となっておりますが、上場企業・非上場企業関係なく、起業されている経営者の方の公私に渡るお悩みをお聞きし、一緒に伴走していく経験豊富な公認会計士や税理士などが直接対応いたします。