法人を設立すると法人税、消費税、法人住民税、固定資産税等、様々な税金がかかります。
国税である法人税は、所得(≒利益)が出た場合に支払う税金ですが、地方税である法人住民税のうち、均等割は赤字であっても支払う、全ての会社が支払う税金です。では均等割は、どのような法人にどのくらい税金がかかるのでしょうか。今回は均等割について説明していきます。
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事務所又は事業所とは、その場所で行われる事業がある程度継続性を持ったものであることを要するので、2、3か月程度の一時的な事業で使用される現場事務所等は含みません。
寮等とは、従業員の宿泊、慰安、娯楽等の便宜を図るために常時設けられている施設で、保養所などをいいます。社員住宅のように特定の従業員の居住のための施設は寮等には当たりません。
均等割額は法人の資本金等の額と従業者数によって決まります。
・資本金等の額 (法人税法2条、施行令8条)
・従業者数 (取扱通知3-9-1)
具体的に均等割額を見ていきます。
特別区に1ヵ所のみ事務所等を有する場合は、主たる事務所等の均等割額で計算します。
東京都均等割額 | 主たる事務所等が所在する特別区(道府県分+特別区分) | 従たる事務所等が所在する特別区(特別区分) | ||||||
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資本金等の額 | 特別区内の従業者数 | 均等割額(道府県分+特別区分) | 特別区内の従業者数 | 均等割額(特別区分) | ||||
1千万円以下 | 50人以下 | 70,000 | 50人以下 | 50,000 | ||||
50人超 | 140,000 | 50人超 | 120,000 | |||||
1千万円超~1億円以下 | 50人以下 | 180,000 | 50人以下 | 130,000 | ||||
50人超 | 200,000 | 50人超 | 150,000 | |||||
1億円超~10億円以下 | 50人以下 | 290,000 | 50人以下 | 160,000 | ||||
50人超 | 530,000 | 50人超 | 400,000 | |||||
10億円超~50億円以下 | 50人以下 | 950,000 | 50人以下 | 410,000 | ||||
50人超 | 2,290,000 | 50人超 | 1,750,000 | |||||
50億円超 | 50人以下 | 1,210,000 | 50人以下 | 410,000 | ||||
50人超 | 3,800,000 | 50人超 | 3,000,000 |
2以上の特別区に事務所等を有する場合は、主たる事務所等の均等割額に、従たる事務所等の均等割額を加算します。
同一の特別区に2か所以上事務所等がある場合は、主たる事務所等の均等割額で合算した従業者数で計算します。
具体的なケースをみて考えていきます。
基本的な考えとして『(均等割額年額×事務所等を有していた期間)÷ 12 = 納付額』となります。
上記の税額表にあてはめ、資本金等の額1千万円以下、従業者数50人以下で7万円
事務所等を有していた期間が「5カ月+7日間」となります。
期間は1ヶ月に満たない端数が生じたときは切捨て、その期間全部が1月に満たない場合は1ヶ月とします。
ですので今回のケース5日間を切り捨てるので事務所が等を有していた期間は「5ヶ月間」となります。
今回は、均等割について知っていただきたいポイントについて簡単に説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。均等割額は、資本金等の額と従業者数によって決まります。会社の規模を表す資本金等は、法人税では税率や少額減価償却資産の適用等、消費税等では基準期間がない法人の納税義務の免除の特例などに影響を及ぼしますので設立時には検討が必要と思います。
会社経営を20年間行うとなると、均等割は最低年間7万円かかるので、140万円となります。これが、高いか低いかは一概に言えませんが、会社設立前のプランニングは重要と言えます。
これから会社設立をご検討している方や法人成りを考えていらっしゃる方で課題をお持ちの方・もう少し詳しく知りたい方は、ぜひ当会計事務所へお問い合わせください。